『眠れる森』文庫版じゃない方のシナリオ集

当時、『眠れる森』にどっぷりハマリ、全12回を20回は繰り返し観たと思う。
（第5回放送の視聴率で、「渡る世間～」を見事やっつけてくれている）
とにかく『眠れる森』は、連続テレビドラマの至宝だ。

それ以来、私はこの『眠れる森』の設計図探しに躍起になっていたのだが・・・。

「兄貴～誕生日だろ、これやるよ」

ある日、弟が私に差し出して来たのは、
1999年1月20日第3刷発行（第1刷は1月10日）のシナリオ『眠れる森』。

すでに絶版（？）で、そこら中の本屋を探し回っては、「ダメだ、ねぇよ・・・」と、
途方にくれていた兄を哀れに思ったか、
名もない古本屋で、その宝物をようやく掘り出したのだそうだ。

そこには、『６つの特典・これを読めば、より深く感動できる』と題された手記などがあり、
その最後に
【脚本家・野沢尚の手記「ドキュメント『眠れる森』創作の一年｣】
とゆうのがある。
企画書・テーマ・アイデア・人物・モチーフ・ストーリー・・・・・・。
それらに対する姿勢もそうだが、
推理ものとして12回引っ張るとゆう部分で、こんな一文を見つけた。
（野沢さん、本文抜粋を何卒お許し下さい・・・）
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十一月十日
自宅のパソコンでニフティサーブのテレビドラマフォーラムにアクセスする。
輝一郎犯人説に八割が傾いている。
五話で輝一郎と国府の意外な関係を描いたせいもあるが、この世評は
計算のうち・・・
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全１２回の構成、１話ごとの構成が緻密だからこそ、
視聴者の推理まで操る事ができるのだと、その時思った。

でも、テーマは別のところにある。
企画書を読んだ中山美穂さん、そして木村拓哉さんの反応についてのクダリは、
読んでいてなんだか嬉しくなった。
そして、それに対し『眠れる森』を【悲恋の物語】として結論づけた野沢さん。
だからこそ、今でも考え込んでしまう時がある。本当にごめんなさい。

野沢さん、
あなたが手記の最後に記している通り、
この脚本集は、脚本家を目指す人間の道しるべになっていますよ！

ただ、それが伝えられない事が悔しいのだ。
悔しい。
悔しいぞ、野沢尚。

『水曜日の情事』---佐倉詠一郎

1976年3月21日　タイ学生1万人の集会に手投げ弾、85人が死傷。。。
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。。。。。私は、そんなある日、新座市栗原に生まれた。
（他の出来事を調べてみても、私が生まれた日にはロクな出来事がなかったようだ）
まるで格好がつかない。

だから、どうとゆうわけではないが、
[水曜日の情事]の佐倉詠一郎なんかが羨ましい。
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1966年7月25日、司馬遼太郎の国盗り物語が完結した日、埼玉県浦和市に生まれた。
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敏腕編集者にふさわしい。まさにその星の元、生まれた男と言える。
しかし、彼の優柔さや、女々しさには親近感を覚えた。
野沢さんの生み出した人物ひとりひとりともう一度向き合って見るのも、
面白いと思う。

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1960年5月7日
旧ソ連でレオニード・ブレジネフが最高会議幹部会議長に就任した日、
名古屋市に生まれる。
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これは、テレビステーションが載せた野沢さんのプロフィールだ。

自分も、もっともっと野沢さんについて深く知るべきだと思った。
そして、野沢さんに自分のことを知ってもらいたかった。

悔しいぞ、野沢尚。

愛しき『緋色の記憶』

副題は、
「～美しき愛の秘密」

何度も何度も見てしまう、この作品。
逆バコも書きました。
野沢さん特有のト書きを、ふと思い浮かべたりもする。
頭なのか、指先がそう感じるのか、何とも言いようのない感覚があった。

知りたい。
野沢さんの頭の中。
そう思った作品のひとつです。

野沢さんの作品、そのひとつひとつが、
私のモチベーションでした。

そして今、私の中のシナリオに対する渇望が、
急速に潤されています。

渇きを忘れてしまった私は、もう何も求めなくなった。

書きためたメモ書き・覚書は、値崩れした紙幣みたいで、
捨てるに捨てられず、使うあてもない。

そんな時、私は再びこの作品に触れてみる。

全てが美しい。
自分にもあったはずの美しい記憶とすりかえてみる。
主人公が「私の旅は終わった」と締めくくるまでの、
あの旅を、
もう一度一緒に同伴しようと思う。

まだ、もう少し渇いていたい。
熱くなった目頭の分だけでもいい。
何かを追い求める為に。

もっと見てみたかった。
あなたの頭の中。

悔しいぞ、野沢尚。

『恋愛時代』そして『恋人よ』

野沢さん原作の『恋人よ』が、
『恋愛時代』に続いて、韓国でドラマ化される。

立て続けに野沢作品に触れられる
韓国にジェラシーだ。

幻で終わってもらっては困る。
ハリウッド版『殺し屋シュウ』はとにかく実現して欲しい。
野沢さんの夢は、野沢ファンの夢でもある。

自分の作品をテレ朝の最終でダメだしされるとゆう
私の夢はもうかなわないけれど・・・。

悔しいぞ野沢尚。

時代劇

3月の〆切が間近に迫ってきました。

でも現時点で、「これは自分との闘いだ」。なんて呑気に言い聞かせてるって事は、
きっとダメな証拠なんですけどね。。。

『島原』は、葛藤の宝庫。
その奥の奥の方まで探って、辿って、拾い集めていきたいと思います。
『生き様』なんて、そんな大げさなものを描こうなんて思わずに。
描きたいのは、何の変哲もない「弱さ」なのかもしれないし。

自分の周りを見渡せば、
役者さんをやってる人たち、
芸人さんに、声優さんをやってる人も、
みんなそれぞれ、その分野で相当頑張っている。
そんな中にあって、
今の私に出来る事は自分の未熟さを隠そうとする事くらい。

今日はひとまず、野沢さんの「殺し屋シュウ」の続きを読みながら寝てしまいます。
悔しいぞ、野沢尚。